猫おじさん | TRASHBOOKS
TRASHBOOKSは大厚木の文化を馬鹿力で伝える独立系出版社です。にぼしいわし・伽説いわし著『そのうち孵化するって』好評発売中!宮ヶ瀬・ありがとうカフェに販売出張所「UNOBITO書店」を開設。ぜひお立ち寄りくださいませ。
猫おじさん『Daddy Cat Man John』【声帯模写Digital Track】
¥150
本商品はwavファイルでご提供する声帯模写デジタルトラック(36秒収録)です。お手持ちのPCやスマートフォンにダウンロードしてお楽しみください。 本作は「第2回東高円寺国際映画祭 in 大厚木かん助」で上映されたオープニング映像「Daddy Cat Man John」のサウンドトラックであり、ここに収録された原音声は人間の言葉をすべて忘れたおじさんが猫になってしまった存在である「猫おじさん」の新宿歌舞伎町でのライブ音源である。 [LINER NOTES] 私が「猫おじさん」と初めて出会ったのは2024年の夏のことであった。新宿歌舞伎町の夏の夜だった。とある津軽三味線流派の会食の際、私の目の前の席にいたのが猫おじさんだったのであった。 猫おじさんは会の前半1時間ぐらい、ひとり黙って酒を飲んでいた。もの静かなおじさんだというのが第一印象だったが、私が元自衛官のある奏者と流派の家元の話で盛り上がっていると、猫おじさんのなにかの琴線にふれたのかもしれない、突如「ミャーミャー」と猫をやりだしたのである。いわゆる声帯模写だが、なんらかの猫スイッチが入ったというわけだ。猫おじさんが「ミャー」といった第一声で、その場にいた全員が黙り、きわめて虚ろな空気が生じたのであった。 ところで「人間であることを忘れる」とは、戦後の動物鳴きまね芸の第一人者であった三代目・江戸家猫八のことばである。なにかを見ればなにかを思い出す。それが新宿歌舞伎町の夏の夜だった。 そして猫おじさんは人間界で年を越した。猫おじさんが大厚木を訪れたのはことしの3月であった。『第2回東高円寺国際映画祭 in 大厚木かん助』のオープニングムービーに猫おじさんが起用されたからだ。霧隠サブロー氏によるイベント告知ポスターにも猫おじさんが描かれていた。そのご本人登場が3月20日の夜であった。 現在、われわれは「全国猫おじさん選手権」を構想中である。 (書籍編集者・杉本健太郎) released June 14, 2025